お問い合わせ

COLUMNコラム

フランチャイズ本部の役割と責任

 

フランチャイズ本部の役割と責任

 

1.はじめに

フランチャイズシステムは、B to Cのビジネスモデルで広く採用されているモデルです。フランチャイズシステムにおいて、フランチャイズ本部(FC本部)の役割は非常に重要であり、加盟店に対する本部の指導とサポートがフランチャイズ全体の成功を決めます。

加盟店は、加盟するFCに関する業務経験がないことが前提ですから、FC本部は、ロイヤリティを受領する代わりに業界未経験の加盟店が直面するあらゆる事業の側面において、必要なサポートを提供することが期待されています。

本記事では、これからFC本部を設立し、自らのビジネスをフランチャイズ形式で事業拡大することを検討している方に対して、フランチャイズ本部が担う基本的な役割と、それに伴う責任について説明いたします。

2.フランチャイズ本部の主要な役割

ここからは、まずFC本部が果たすべき役割について、各テーマごとに解説していきます。

・ブランドの構築と管理

フランチャイズの成功の鍵は、FC本部と加盟店が理念を共有し、一体となってブランド価値を向上させられるかどうかにかかっています。FC本部はブランドの構築、維持、管理を行うことでグループとしての企業価値を高めます。

これには、ブランド価値を体現するロゴ、店舗デザイン、商品やサービスの品質管理が含まれ、業務に関係する一式をマニュアル化して提供することで、加盟店が一貫したブランドイメージを維持できるようにする必要があります。

アジアンリラクゼーションヴィラでは、内装の細部にいたるまで、インドネシアバリ島のものを利用するなど、こだわりのアジアンリゾート風の内装で癒し個室空間を提供しながら、リーズナブルな価格で親しみやすく通いやすい、というブランドイメージをつくりあげてきました。

本部の理念に共感する加盟店の募集を続けてきたことで、ブランド価値が高まり全国で200店舗以上を出店するまでに成長しています。

・ビジネスモデルの開発と提供

自ら興した直営店の店舗拡大経験に基づき、成功するビジネスモデルを開発し、そのビジネスモデルを加盟店に提供することも、FC本部の重要な役割です。

代表的なものとして、効率的なオペレーションのマニュアル、集客、販売戦略、顧客サービスの標準化などがあげられます。加盟店が本部のモデルに沿ってビジネスを展開することで、サービスの統一性が保たれ、ブランドの信頼性が向上します。

アジアンリラクゼーションヴィラでは、直営店で築き上げた、ポータルサイト、SNS、オフライン経路での集客のノウハウ、採用・教育のノウハウを提供するほか、均一な施術レベルを維持するための本部研修制度の充実、認定制度などを通じて、加盟店のサービスレベルを維持しています。

・マーケティングと広告の支援

フランチャイズ本部は、加盟店に代わってマーケティング戦略を実施します。飲食店や買取店舗などのFCチェーンがテレビ、新聞などのマスメディアで広告をうっているのを目にしたことがあるはずです。

個別の加盟店では、予算の関係でテレビCM等を打つことはできませんが、多数の加盟店による効率的なプロモーションができるようになり、ブランド認知度を高める施策を打つことができます。認知度という意味で、個人店舗との差別化にもつながります。

・SEO、MEO支援

また、本部が加盟店のウェブサイトアドレスを一括で管理することでドメインの力が上昇し、加盟店のウェブサイトマーケティングを支援することができます。ウェブサイトからの集客が競合対策で当たり前となっている昨今、加盟店が最初から検索に強いサイトを持って事業を開始することができるのは大きな強みです。

例えば、アジアンリラクゼーションヴィラグループのウェブサイトは、これまでの長年にわたり安定的に事業を拡大させてきたことから、リラクゼーション業種においてSEOに強みがあります。オープニング景気が少ないリラクゼーション業態においてSEO対策ができているため、開業当初の不安定な収益構造の期間をなるべく短縮し、ほぼ全店舗が半年以内に黒字化を果たしています。

・トレーニングと教育プログラムの提供

フランチャイズの成功は、FC本部が成功パターンとして確立した標準的な商品・サービスをすべての加盟店が導入し、安定的に顧客に提供できるかどうかに依存しています。
そのためには、加盟店のために立地調査、内装設計などの店舗開発、ブランドの使用許可および業務マニュアルを提供するのはもちろん、いかに加盟店に対し適切なトレーニングと継続的な教育ができるかが大切です。

FC本部は、加盟店及びその従業員がビジネス運営に必要な知識と技術を身につけられるよう、包括的なトレーニングプログラムを提供する責任があります。

この点、アジアンリラクゼーションヴィラでは、店舗経営者(オーナー)、またスタッフ(セラピスト)向けのトレーニングプログラムを作成し、加盟店が円滑にビジネスを開始することができるような体制を整えています。

・オペレーションの標準化および早期化

FC本部は、加盟店が効率的で一貫性のあるサービスを提供できるよう、オペレーションの標準プロセスを確立し維持することが求められます。

ブランドの価値を向上させるには、顧客満足度の向上が欠かせません。そして、顧客満足度を高めるためには、期待した品質の商品やサービスがいつでも受けられるというオペレーションの整備がポイントです。

FCビジネスモデルにおいては、従業員のオペレーション習熟をどこまで時間を短くするか、標準化できるかは大切な要素です。

どの加盟店であっても、一定期間で一定のレベルまで従業員を教育できるシステムを備えていることで、加盟店にとっては経営を軌道に乗せやすくなり、複数店舗を拡大することに弾みが付きます。

本部としてもグループを拡大することができますので、オペレーションを素早く標準化できることは、フランチャィズ本部構築にとって加盟店希望者に強くアピールすべきポイントです。

・新商品やサービスの開発

市場のニーズは常に変化しています。そのため、FC本部は新しい商品やサービスを定期的に開発し、加盟店に提供することで、ブランドの競争力を維持する必要があります。
これらの役割を遂行することで、フランチャイズ本部はフランチャイズネットワーク全体の成功を促進します。しかし、これらの役割には相応の責任が伴います。次のセクションでは、これらの責任について詳しく見ていきましょう。

3.フランチャイズ本部の責任

今見てきたようにFC本部の役割は多岐にわたりますが、それに伴う責任もまた重大です。加盟店オーナーは多くの場合自己資金に加えて銀行融資を受けて事業を開始しており、フランチャイズで成功するかどうかは、加盟店オーナーの人生を左右することは間違いないからです。

フランチャイズ契約の遵守、商品・サービス品質の維持、人材採用支援、市場環境の変化に対応した新商品の開発など、加盟店の成功を支える様々な面での責任を担っています。そして、一時的な支援ではなく、継続的なサポート提供により初めて加盟店は成長していきます。

また、FC本部自身も、個々の加盟店の成功があってフランチャイズネットワークが拡大することで事業に成功します。FC本部が加盟金やロイヤリティ収入が得られるのは加盟店の成功があってこそ。

ですから、FC本部は加盟店のためにも、そして自らの利益のためにもそれぞれの加盟店が直面する問題を理解し、適切な解決策を継続的に提供することが求められるのです。

・加盟店への継続的なサポートと指導

フランチャイズ本部は、加盟店が運営の各段階で成功するように、継続的な指導とサポートを提供する責任があります。SVによる定期的な訪問、業務状況の確認、業績改善の提案、緊急時の支援などが含まれます。

ヴィラグループでは、実務経験豊富なSVが加盟店に対して継続的に状況をヒアリングし、必要なサポートを行っています。例えば直営店に加え、200店舗以上の加盟店から寄せられた典型的な顧客トラブル及びその解決方法を加盟店に共有することで、顧客からのクレームを最小限にとどめることができます。

・法的遵守と契約管理

フランチャイズ本部は、ブランドイメージを守り、それぞれの加盟店の利益を守るためフランチャイズ契約を適切に管理し、契約の更新と終了、権利侵害の監視、そして必要に応じて法的措置をとります。

また、顧客や取引先との関係では、加盟店がすべての法律を遵守し、コンプライアンスを意識しながら経営するよう指導する必要があります。フランチャイズの仕組み上、コンプライアンス上の不祥事が発生した場合、同じ看板で営業するほかの加盟店にも大きな悪影響を及ぼす可能性があるからです。

・加盟店の選定と評価

成功するフランチャイズシステムを構築するためには、適切な加盟店の選定が不可欠です。本部は、加盟店希望者の選抜、評価、トレーニングを行い、ブランドの価値を守り、成長させることができる質の高い加盟店を確保する責任があります。

実力のある加盟店がグループに参加した場合、短期間で事業を成功させ、2店舗目、3店舗目と次々店舗を出店していくことでグループ全体の事業成長速度が加速します。

一方で、実力のない加盟店が参加した場合は加盟と撤退が続き、グループ全体の勢いが止まります。グループ内で次々と店舗拡大を図っていくオーナーが複数表れてくると、相乗効果が発生して店舗拡大がすすんでいくのです。本部としてはそうした実力のありそうな加盟店を選びたいものです。

フランチャイズ展開するビジネスモデルが優れていることは加盟店が成功する前提条件ですが、フランチャイズがビジネスである以上、成功できる可能性が高い加盟店に参加してもらうことでビジネスを早く成長させることができます。

アジアンリラクゼーションヴィラでは、加盟店希望者に対して、これまでの経歴を踏まえてビジネスとの相性を確認しながら加盟者を選定しています。

・市場調査と競争分析

市場の動向を理解し、競合他社との位置づけを分析することも、フランチャイズ本部の重要な責任の一つです。これにより、加盟店が適切な戦略を立て、市場で成功を収めることができます。

一例としてリラクゼーションサロン業界ではヴィラグループのほかにも、アジアンテイストをコンセプトとして事業展開を行っている企業も多数存在しています。常に市場動向を確認しながら新サービスの導入やマーケティングなどに注力することで、顧客から選ばれるグループ作りを目指しています。

・危機管理と問題解決

フランチャイズ本部は、予期せぬ問題や危機が発生した場合に、迅速かつ効果的な解決策を提供する責任があります。これには、公共の問題、法的問題、または経済的な問題が含まれる場合があります。

計画上は完璧でミスが発生しないようなオペレーションを作っていたとしても、現場では様々な問題が発生します。公共の問題としては、飲食店で食中毒が発生してしまったような場合が挙げられます。飲食店にとって食中毒の発生は必ず発生を防がなければならない、経営の前提です。安心して食事ができるうえで、おいしい、また来たいという顧客の評価につながります。

本部としては当然食中毒が発生しないようなオペレーションをマニュアル化しているはずですが、個々の加盟店の現場でマニュアル通りの作業が徹底されていない場合には、このような事態が発生しえます。

一店舗のミスであったとしても、グループ全体の信用問題となる可能性もありますから、仮に発生した場合には、再発防止のために消毒・殺菌など迅速に食中毒が発生しないような方策を決定して加盟店の実務体制を変更するよう指導しなければなりません。

・イノベーションと改善の推進

フランチャイズ本部は、グループが展開しているビジネスの進化と成長を維持するために、継続的なイノベーションと改善を推進する責任があります。これには、新しい技術の採用、ビジネスプロセスの改善、顧客サービスの向上などが含まれます。

ヴィラグループでは、顧客満足度向上のため、そして他のグループとの競争において優位性を保ち続けることができるように、常に新しい施術メニューを開発しています。

ヴィラの基本メニューの一つであるタイ古式マッサージを例にあげましょう。

一口にタイ古式マッサージといっても、様々な施術方法があります。本場のタイではタイ古式マッサージの施術についてワットポー式、チェンマイ式をはじめとした様々な流派があり、その中から一部の施術を日本人にあうようにアレンジして提供しています。
一通りの施術を覚えたスタッフであれば、新しい技術をさらに加えることで施術の幅を広げることができ、顧客にとっても新鮮な体験を得ることができます。そこで、ヴィラではFC本部として新しい施術を取り入れながらきめ細かく顧客の体の悩みにこたえられるテクニックを加盟店に提供しています。

ビジネスにおいて一度できた優位性はビジネス上大きな収益をもたらしますが、ライバル他社も優位性を獲得するための工夫を常に重ねており、競争に負ければ即座に優位性は消滅してしまいます。一加盟店にはそのような新サービスを開発し続けることは負担となるため、リラクゼーションサロン業界のフランチャイズでは、本部主導にて新しいサービスを打ち出していくことで、他社との差別化をはかることが欠かせません。

4.加盟店との関係構築

さきほど加盟店の継続的な支援がフランチャイズ成功のカギという話をいたしましたが、継続的な支援を通して結ばれたフランチャイズ本部と加盟店間の強固な関係は、フランチャイズシステムの成功の基盤です。

良好な関係は、実績に基づく相互の信頼関係に基づいています。本部は適切なサポートを行うことで売上向上などビジネス上の成果が出れば、加盟店は本部のアドバイスを素直に実行し、改善点についても加盟店から本部にフィードバックされていくため、グループ全体のブランド力の向上につながるという好循環が発生します。

そのためには、フランチャイズ本部は、加盟店との間でオープンなコミュニケーション体制を作る必要があります。加盟店からの意見は、現場で実際に発生している問題を解決するものであり、そこに経営改善のヒントが詰まっているとも言えます。

もし、密にコミュニケーションをとる体制ができていなければ、加盟店の声が本部に届かず、事業の成長に必要な関係構築ができません。FC本部は加盟店の意見や懸念を真摯に聞き入れることが求められます。

・コミュニケーションの重要性

定期的なコミュニケーションは、フランチャイズ本部と加盟店間の問題を未然に防ぐ鍵です。お互いに定期的なミーティング、アップデート、フィードバックセッションを通じて、両者間のコミュニケーションを促進することが重要です。

ヴィラグループでは、定期的に担当SVは、加盟店が現在直面している課題についてヒアリングを行い、その解決策を提案しています。ヴィラグループのサロンの現場では、スタッフの問題、集客の問題、求人の問題など、それぞれの店舗が課題を常に抱えながら加盟店として経営をしています。

コミュニケーションがとれていると、SVも店舗の状況を把握して適切な指導ができるようになりますし、また加盟店側も何気ない問題点を気軽に相談できることから本部と加盟店の現状認識に差が生まれず、本部のビジネスモデルをトレースしながら、安定的な経営につながっていきます。

・成功への協力とサポート体制

フランチャイズ本部は、加盟店が成功するために必要なリソースとサポートを提供することで、彼らのビジネスの成長と発展を支援する責任があります。これには、販売促進、マーケティング、運営効率の向上が含まれます。

一例として、ヴィラグループでは、本部主導で直営店での運営オペレーションを共有することで効率的な運営をサポートしています。

・パートナーシップの育成と維持

最終的に、フランチャイズ本部と加盟店間の関係は、パートナーシップに基づいているべきです。本部が掲げている経営理念に共感した加盟店とともに共通の目標に向かって協力し、お互いの成功を目指すことが、フランチャイズネットワーク全体の成功につながります。

加盟店の加入動機としては、ほかのフランチャイズ加盟店が展開している店舗を見て、こんなお店を持ちたいというイメージをもつということが挙げられるでしょう。そのようなイメージを加盟店オーナーが体感できたとすれば、それは経営理念が店舗運営に落とし込まれている証拠です。

経営理念に共感できる状態を、加入後も変わらずもちつづけてもらえるよう、本部はコミュニケーションをとりながらパートナーシップを育成する必要があります。本部の理念に共感している加盟店が増えれば増えるほどパートナーシップは強力となっていくのです。

5.まとめ

FC本部の役割と責任は多岐にわたり、フランチャイズネットワークの成功を確実にするためには、FC本部の役割と責任を理解し、適切に実行することが不可欠です。FC本部は、強力なリーダーシップの下、明確なビジョンを持ち、加盟店との関係を深め、継続的な成長と進化に全力を尽くす義務があります。

フランチャイズシステムの成功は、単にFC本部の指示を加盟店が実行すれば達成されるものではなく、相互の信頼、コミュニケーション、協力に基づくパートナーシップによるものです。

FC本部と加盟店が共に成長し、成功を目指すことができれば、そのフランチャイズは市場での長期的な成功を実現することができるでしょう。

6.フランチャイズ本部構築支援について

フランチャイズ本部構築による、事業のフランチャイズ展開は直営店方式と比較して事業をより早く拡大させることができます。

個々の加盟店が持つ、人、モノ、カネのリソースを利用することで、共同体としてブランドを短期間で拡大することができるからです。

現に、アジアンリラクゼーションヴィラ本部を運営する株式会社ヴィラでは、FC事業立ち上げからわずか6年の間に200店舗以上のフランチャイズグループに育ててまいりました。

フランチャイズ自体が素早い事業拡大に適したビジネスモデルですが、さらにフランチャイズ本部支援企業から本部構築サポートを受けることで、フランチャイズ本部拡大速度がはやくなります。

直営よりもフランチャイズ化。
自力でのフランチャイズ本部構築よりも、本部構築支援サポートを受けての構築、なのです。

より早く本部機能を構築し、より大きくフランチャイズ事業を拡大したいと考えている事業者の方には、実際にこれまで事業を自社で拡大してきた経験のあるヴィラが、本部構築サポートで強力にバックアップいたします。

少しでも本部構築サポートに興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

ヴィラへのお問い合わせはこちらから

メールでのお問い合わせ

TOP